リモートデスクトップエンジニアのブログ。

１５年くらいに前に作ったアプリに例のモンスターエンジンを搭載してみました。リモートビューアですんで遠隔操作はできず見る＆聞くだけですとりあえず。

Scope 2020 0.0.1 Download

で、モンスターエンジン「Vajra」のプロトタイプを搭載したものが今回の「Scope 2020」となります。とりあえず映像通信処理があらかたできたんで公開してしまいます。結構面白いものができまして。

モンスターエンジンと言ってしまってることからリソースをバカ喰いします。メモリーはなるべく最適化して抑えることができたんじゃないかと思いますが、CPUとGPUとネットワークは負荷が凄いです。特にサーバー側が貧弱だとまるでパフォーマンスが出ません。ご覚悟を。

一応スクショの通り、Core i5（9400F）とGeForce GT 1030の辺りだとまあ大丈夫なレベルです。サーバー側のキャプチャーは基本的にDesktop Duplication API（DDA）を利用しますのでDirect3DというかGPUがブン回ります。DDAが勝手にGPUをブン回してしまいますので何ともなりませんが。

ちなみにScope2020では60fpsが上限になっています。ちょっとそれ以上のテストができなかったものでご勘弁を。てか当方の開発環境では1920x1080で60fpsが限界でこれ以上前に進むには新しく開発環境を整えないと、と思いました・・・。

画質に関しては高画質になってます。Brynhildrでいうところの「４」の辺りです。まあこの画質で困るということはあまりないのかなとは思ってる辺りです。

名前なんですけど１５年くらい前に作った「Scope」から取ってきてます。言わばBrynhildrの先祖にあたるもので画面を転送のみの機能でした。BrynhildrとかGungnirはScopeの通信処理を受け継いでますが、「st4d」で新しく通信処理を作り直しました。なのでリボーン的な意味で「Scope 2020」となってます。

ちなみになんで１５年「くらい」前かと言いますと前身である「Scope」のソースやらが見つかりません。たぶん早い段階で「IgScope」にしてしまってソースを上書きしてしまったのではないかと。雑ですんません。

Scopeは元々リモートビューアで遠隔操作等ができませんでした。なのでScope2020も同様です。が、１５年も経ってますので大きく違うとこはパフォーマンスだったりします。

Scopeに比べるとScope2020は、描画速度は恐らく５０倍くらいに高速になってるのと、圧縮効率も１０倍くらいになってると思います。ま、当時と比べてハードウェアの性能も上がってますのでそれもありますけど。あと音声圧縮伝送もおまけでつけてます。

ファイルはexeは１つだけです。dllがあるとさらに高速になると思いますが今はまだそこまでしなくても大丈夫かなとゆー判断です。あと他にもいくつか切り札が残ってますのでまだまだ高速化は可能です。Gungnirで速度の限界を感じてましたけど設計レベルから見直すことで文字通り限界突破に成功しています。ちなみに現段階でのScope2020でGungnirよりも30%くらい高速になっているハズです。

使い方は簡単で、サーバー側（見られる側）はポート番号を指定してOK、クライアント側（見る側）はアドレスとポート番号を指定してOK、それだけです。Brynhildrをご利用のユーザーの方は楽勝です。サーバー側のファイアウォールの設定にはお気をつけください。

接続できるとダイアログのサイズのそのままで描画されます。メニューはありません。拡大縮小とかもなくて、サーバー側の解像度のまま転送します。ウィンドウサイズよりも大きい場合は中心に表示されます。最低限ですね。

かなりギリギリを攻めた設計になってますんで不安定要素も結構あって不具合とかもあると思いますけどそんな折はご報告頂けますと嬉しいです。ちなみにいつもの「log.txt」機能もついてます。

実はこれ、医療用に考えていたアイデアで設計してまして、それなもんで高画質でいてリソースをまるで考慮していません。医療用の環境ですと凄いスペックのマシンが基本ですので。開発した医療システムが医療機関で稼動していると思いますが、将来的にその辺をこやつでのリプレースできれば良いのですがこればっかりは自分だけでは何ともなりませんので。

ま、とりあえず技術的なサンプルを開発するのが自分の役目だと思って開発してみました。Scopeのエンジンが１５年戦ってきて、このScope2020のエンジンが１５年戦えるとなると、さらに１５年後は６２歳か。これが人生最後のエンジンかもしれん・・・ゴクリｗ

そんな感じですよろしくどうぞー。